履歴書の経歴確認は本人の同意から|中小企業が行う人事調査の手順
採用候補者の履歴書をもとに経歴確認を行う際、本人の同意をどう取るべきか迷う人事担当者は多いものです。たとえば中途採用で職歴に空白期間があると、気になって当然です。しかし、確認の仕方を誤ると、思わぬトラブルに発展することもあります。
履歴書の記載は、学歴や資格のように照合しやすい部分と、職歴の実態のように確認しにくい部分が混在しています。そのため、どこまで自社で調べ、どこから外部に頼るべきか、線引きに悩む声をよく聞きます。とくに専任の人事担当者がいない中小企業では、判断基準そのものが曖昧になりがちです。
本記事では、履歴書の経歴確認を同意に基づいて進める手順と、個人情報保護法との関係、そして人事調査を外部に依頼する際の流れを解説します。岡山県内の中小企業からの相談も踏まえてまとめました。採用の現場で実際に役立つ内容を目指しています。
岡山県公安委員会届出番号第72250015号を取得したオカタン探偵社が、採用担当者の立場に立ってお伝えします。
結論:履歴書の経歴確認は本人の同意から始めます
結論から言うと、履歴書の経歴確認は、必ず本人の同意を得たうえで進めます。そのうえで、学歴や資格など照合しやすい項目から着手するのが基本です。一方、職歴の実態や退職理由など確認しにくい項目は、必要に応じて外部調査を検討します。この順序を守るだけで、トラブルのリスクはかなり下げられます。
履歴書の記載で確認しやすい点としにくい点
学歴・資格は照合しやすい
卒業証明書や資格証の提示を求めれば、比較的短時間で確認できます。また、学校や資格団体に直接問い合わせる方法もあります。ただし、本人の同意なく照会すると、プライバシーの侵害になりかねません。事前に説明したうえで、提示をお願いするのが基本です。
職歴の実態は履歴書だけでは分からない
一方、前職での業務内容や評価、退職理由は、履歴書だけでは判断が難しい項目です。なぜなら、履歴書は本人が作成する自己申告の書類だからです。そのため、実態を知るには前職への照会や外部調査が必要になる場合があります。転職回数が多い場合や、離職期間の説明が曖昧な場合は、とくに慎重な確認が求められます。
| 確認項目 | 自社での確認しやすさ | 補足 |
|---|---|---|
| 学歴 | 確認しやすい | 卒業証明書や問い合わせで照合可能 |
| 資格 | 確認しやすい | 資格証の提示で確認できる |
| 前職の在籍期間 | やや難しい | 在籍証明書の取得に同意が必要 |
| 退職理由・評価 | 確認しにくい | 前職への照会や外部調査が必要 |
本人の同意を得て確認できる範囲
同意書の取得方法
採用選考の段階で、経歴確認を行う旨を書面で説明します。そのうえで、本人から同意書への署名をもらうのが望ましい方法です。こうしておくと、後々のトラブルを避けやすくなります。同意書には、確認の目的と方法を具体的に記載しておきます。
確認してよい範囲の目安
本人の同意を得て履歴書の経歴確認を進めれば、確認できる範囲は広がります。具体的には、次のような項目が対象になります。
- 学歴・資格の照会
- 前職の在籍期間の確認
- 業務内容の概要確認
- 必要に応じた外部調査の実施
ただし、同意の範囲を超えて調べることは避けます。確認する項目は、採用判断に必要な範囲にとどめるのが原則です。
個人情報保護法との関係で気をつけたいこと
経歴確認は、個人情報の取得にあたります。そのため、利用目的を明示し、本人の同意を得ることが前提になります。履歴書の経歴確認を進める際は、個人情報保護法に沿って本人の同意を得る必要があります。
また、取得した情報は、採用判断以外の目的に使わないよう注意が必要です。そのうえで、保管期間や廃棄の方法についても、社内でルールを定めておくと安心です。本人から開示を求められた場合に備えて、記録の管理体制も整えておきます。個人情報保護法では、要配慮個人情報の取得にも注意が必要です。健康状態や犯罪歴などは、特に慎重な取り扱いが求められます。
確認作業でやってはいけないこと
同意なしの照会は避ける
本人の同意を得ずに、前職や知人に経歴を尋ねる行為は、プライバシー侵害にあたるおそれがあります。また、探偵業への依頼であっても、調査の目的や方法について契約書面での説明が義務づけられています。探偵業法の条文でも、業務の範囲や届出について定められています。
- 本人の同意なしに前職へ照会すること
- SNSや知人から得た情報のみで断定すること
- 契約書面なしに調査を依頼すること
こうした行為は、採用活動そのものの信頼を損なうことにもつながります。手順を守ることが、結果的に会社を守ることになります。
履歴書だけで判断できないときの選択肢
元勤務先への照会で分かること
本人の同意があれば、前職の人事担当者に在籍期間や退職理由を尋ねることができます。ただし、前職側が回答を拒否するケースもあります。そのため、確認できる情報には限界があります。ハローワークなどの公的機関も、個人の経歴確認を代行する窓口ではありません。
探偵に依頼した場合にできること
専門の調査会社に依頼すると、公開情報の範囲で経歴の裏付けを確認できます。また、聞き取りが難しい内容も、第三者の立場で確認できることがあります。履歴書だけで判断できない場合も、本人の同意があれば経歴確認の範囲を広げられます。人事調査のページで対応範囲を紹介しています。
公的な相談窓口と外部調査の使い分け
個人情報保護法の解釈に迷う場合は、弁護士に相談するのも一つの方法です。日弁連 法律相談センター検索のサイトでも相談窓口が案内されています。
一方、調査そのものを進めたい場合は、外部の調査会社への依頼が選択肢になります。サービス一覧では、人事調査以外の対応範囲も確認できます。法律的な判断と、事実確認は分けて考えると整理しやすくなります。岡山県内でも、個人情報保護法に関する相談は年々増えている印象があります。小さな疑問でも、早めに専門家に確認しておくと安心です。
岡山での相談事例:2つのケース
事例①:製造業の採用担当者が調査を依頼したケース
※守秘義務の範囲で一般化しています。岡山市内の製造業で採用担当をする40代男性からの相談です。中途採用の候補者が、職務経歴書に前職での「係長」経験を記載していました。しかし、面接で詳細を尋ねると、曖昧な返答が続きました。「履歴書の内容と話が食い違う気がする」と感じ、まずは前職への在籍確認を自社で試みました。ところが、前職側は個人情報を理由に回答を控えました。そこで、本人の同意を得たうえで、外部の人事調査を依頼することにしました。調査の結果、在籍期間は一致していたものの、役職名には誇張がありました。最終的に、採用担当者は候補者と改めて面談し、実際の業務範囲を確認したうえで、配属先を調整しました。
事例②:小売業の人事担当者が登用前に確認したケース
※守秘義務の範囲で一般化しています。倉敷市の小売業で人事を担当する30代女性のケースです。パート従業員から正社員登用を検討していた際、過去の職歴に不自然な空白期間がありました。本人に理由を尋ねると、「体調を崩していた」との説明でした。しかし、採用後のリスクを考え、念のため確認したいと考えました。同意書を取得したうえで、人事調査を依頼しました。調査の結果、説明と大きな矛盾は見つかりませんでした。「確認して安心して登用を決められた」と担当者は振り返っています。登用後も特に問題なく勤務を続けているとのことです。
同じように、履歴書の記載だけでは判断しきれず悩む採用担当者は少なくありません。調査事例一覧でも、さまざまな相談の傾向を紹介しています。
人事調査の費用感と依頼の流れ
人事調査の費用は、対象範囲や確認項目によって変わります。目安としては、調査費用の目安は20〜40万円前後で、対象範囲や難易度によって変動します。また、短期間の確認であれば、調査員1人あたり1時間5,000〜3万円程度が業界の目安です。
オカタン探偵社では、オフィスレス運営とAI活用による効率化で、適正価格でのご提案を心がけています。報告書の形式や調査期間についても、依頼前にご説明します。岡山市・倉敷市を中心に、県内全域の相談に対応しています。依頼の流れは、次のとおりです。
- 無料相談で確認したい範囲を伝える
- 見積りと調査内容の説明を受ける
- 本人の同意を確認したうえで契約する
- 調査を実施し、結果を報告する
相談は無料相談から24時間受け付けています。契約するかどうかは、話を聞いたうえで決めていただいて構いません。専任の担当者が、相談から報告まで一貫して対応します。無料相談はこちらからどうぞ。
履歴書の経歴確認と同意に関するFAQ
- Q. 本人が同意書への署名を拒否したらどうすればよいですか
- 無理に進めることはできません。同意が得られない場合は、確認できる範囲が限られます。そのうえで、面接での質問を工夫する方法もあります。
- Q. 前職に直接問い合わせても良いのですか
- 本人の同意があれば可能です。ただし、前職側が任意で回答するかどうかは別の問題です。回答を拒否されることも珍しくありません。
- Q. SNSの投稿から経歴を推測してもよいですか
- 公開情報の範囲であれば参考にできます。しかし、断定的な判断材料にはなりません。最終的な判断は、複数の情報を照らし合わせて行います。
- Q. 内定後に経歴詐称が発覚した場合はどうなりますか
- 対応は状況によって異なります。具体的な処分については、弁護士への相談をおすすめします。就業規則の内容も確認しておく必要があります。
- Q. 探偵に依頼すると本人に知られますか
- 履歴書の経歴確認は、本人の同意の範囲内で進めます。そのため、秘密厳守を前提に対応しています。調査の進め方も事前にご説明します。
まとめ:履歴書の経歴確認は同意と範囲が鍵です
ここまで、履歴書の経歴確認を同意のもとで進める手順を解説しました。履歴書の経歴確認は、同意を起点に進めることが大切です。時間が経つほど、前職の記録や記憶があいまいになることもあります。
- 学歴・資格は照合しやすい
- 職歴の実態は履歴書だけで判断しにくい
- 確認には本人の同意が欠かせない
- 個人情報保護法に沿った取り扱いが必要
- 判断に迷ったら外部調査や弁護士への相談も検討する
一人で判断しきれないときは、無理に抱え込まず、まずは話してみてください。無料相談は24時間受け付けており、契約を急かすことはありません。
※本記事で紹介した事例は、探偵社に寄せられることの多いご相談内容をもとに一般化して構成したものです。特定の実際の案件の記録ではありません。