離婚前後のトラブル防止 ― 離婚前に確認したい信用情報のチェックポイント
離婚を考える、あるいはすでに別れ手続きを進めている方へ──経歴詐称や隠し借金など、離婚前後によくある“見えづらいリスク”を、事前にできる限り可視化し、防止するためのチェックポイントを整理しました。「あとでこんなはずじゃなかった」と悔やまないために、今すぐ確認できる対策を解説します。
結論
離婚前後に起こりうるトラブルの多くは、相手の経歴や借金状況を「信頼」に任せず、事実を確認することで大幅に軽減できます。特に離婚協議前または成立直後に、以下のチェックを行うことを強くおすすめします:
- 公的記録や第三者機関による身辺・借入状況の確認
- 契約書・借金関連書類の有無と内容確認
- 探偵事務所や法律専門家との連携による裏付け調査
これらを怠ると、離婚後に“隠れた負債”や“経歴詐称による後悔”が発生する可能性があります。
なぜ今、離婚後の「経歴詐称・隠し借金」に注意すべきか
近年の離婚の現状(日本全体)
日本における離婚件数は2023年に183,814組、離婚率(人口千人あたり)は1.52でした。
出典:厚生労働省「人口動態統計」
また、結婚後数年以内の離婚も増えており、事前に知らされていなかった事実によるトラブルも少なくありません。
出典:厚生労働省「人口動態統計」
統計に表れにくい「経歴詐称・債務隠し」のリスク
公的統計には表れませんが、離婚後の財産分与や生活設計において「相手の借金」「職歴の虚偽申告」が判明し、深刻な問題になる事例は探偵業界・法律相談の現場で多く報告されています。
信用調査・事前チェックの基本ステップ
調査前の準備と心構え
相手が話している内容をすべてそのまま信用するのではなく、客観的な証拠や文書で確認する姿勢が重要です。
押さえておきたいチェックポイント
- 公的記録の確認
- 住民票・戸籍謄本による基本情報の裏付け
- 不動産登記簿による資産・権利関係の確認
- 借入・債務状況の確認
- 信用情報機関(CIC・JICC・KSC)への開示請求
- ローン契約書・借用書などの確認
- 職歴・経歴の裏付け
- 前職の雇用証明書、給与明細、離職票の確認
- 資格証明書・免許証・学歴証明書の確認
- 証言と文書の整合性チェック
- 本人の説明と文書内容に矛盾がないか確認
- 矛盾がある場合は文書で説明を求める
信用情報機関への開示請求の基本的な考え方
信用情報の開示請求は、本人が各信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター〔KSC〕)に直接申し込む手続きです。機関ごとに申請方法・本人確認・受け取り方法が異なるため、共通手順としてまとめることはできません。以下では、各機関の申請方法と基本的な流れのみを整理しています。詳細は必ず公式サイトをご確認ください。
CICにおける開示請求の基本
- 申請方法:インターネット開示/郵送開示/窓口開示(地域限定)
- 本人確認:オンライン本人確認または本人確認書類
- 受け取り:インターネット開示では画面上で確認
- 基本的な流れ(概要):
- 公式サイト内の「情報開示」ページへアクセス
- 申請方法を選択し、本⼈確認と必要事項の入力
- 手数料支払い後、開示結果を確認
詳しくはCIC公式サイトでご確認ください。
出典:CIC「情報開示とは」
JICC(日本信用情報機構)における開示請求の基本
- 申請方法:スマホアプリ申込/郵送申込
- 本人確認:マイナンバーカード等による本人確認
- 受け取り:申請方法によりアプリまたは郵送
- 基本的な流れ(概要):
- 公式サイトまたはアプリから本人開示を選択
- 案内に従い本人確認と必要事項の入力
- 手数料を支払い、開示結果を受け取る
詳細はJICC公式サイトをご確認ください。
出典:JICC「個人の信用情報の開示」
全国銀行個人信用情報センター(KSC)における開示請求の基本
- 申請方法:インターネット開示/郵送開示
- 本人確認:オンライン本人確認または書類
- 受け取り:インターネットまたは郵送
- 基本的な流れ(概要):
- KSC公式サイトの「本人開示」ページにアクセス
- 案内に沿って必要事項の入力と本人確認
- 手数料を支払い、結果を受け取る
最新情報はKSC公式サイトでご確認ください。
出典:全国銀行個人信用情報センター「本人開示の手続き」
信用情報の開示は原則「本人のみ」。配偶者や家族の情報を本人の同意なく取得することはできません。
信用情報に関する補足のよくある質問(簡潔版)
- Q: 3つすべての信用情報機関に開示請求する必要はありますか?
- A: 正確に把握するためには3機関すべてへの開示請求が望ましいです。登録先は利用している金融機関によって異なるため、1つだけでは情報が漏れる可能性があります。
- Q: 開示請求したことは記録に残りますか?
- A: 本人による開示請求は信用情報に登録されません。ローン審査などに影響することもありません。
- Q: 配偶者の信用情報を代理で請求できますか?
- A: できません。信用情報の開示は「本人のみ」が原則で、同意のない第三者が取得することは違法です。
- Q: 開示結果の見方がわからない場合はどうすればいいですか?
- A: 開示書類には見方の説明が付属しますが、不明点があれば各機関のサポート窓口か、弁護士・専門家へ相談することをおすすめします。
よくあるパターンとして見られるケース
パターン1:離婚協議の段階で隠し借金が発覚するケース
結婚中は「借金はない」と言われていたものの、離婚協議に入った段階で消費者金融の借入が判明するケースは珍しくありません。信用情報で複数のローン契約や延滞履歴が確認され、財産分与や養育費の判断に大きく影響することがあります。
パターン2:収入源や副業を隠しているケース
本業以外の収入源や、実際の年収を過少申告しているケースがあります。
養育費や財産分与の算定に直接影響するため、
給与明細・確定申告書・源泉徴収票などの確認が重要です。
パターン3:収入額や雇用形態が申告内容と異なるケース
副業収入を隠している、雇用形態を偽っているなど、生活基盤に直結する情報の誤りも珍しくありません。給与明細や雇用証明書の確認は必須です。
まとめ:後悔しないための「事実確認」を離婚前に
離婚は人生の大きな転換点です。感情ではなく、事実に基づく判断が後悔を防ぎます。特に経歴や借金といった“見えにくい情報”ほど、早い段階で確認することでリスクを避けられます。
不安がある方は、信頼できる探偵事務所や法律専門家に相談し、状況を整理することをおすすめします。初回相談が無料の事務所も多いため、まずは相談してみてください。